投資妙味を感じます。株価は6~12カ月の期間で6,500~7,000円のレンジが予想されます。, エイベックスの業績は、2013年3月期の売上高1387億6,400万円、営業利益140億2,900万円をピークとして連続減益に陥り、2017年3月期には売上高1615億9,200万円、営業利益57億2,800万円まで落ち込みました。この要因は、動画配信サービスの低迷、人気K-POPグループ「東方神起」の兵役入りなどです。, 動画配信サービスは、競争相手が多く回復する見込みは立ちません。ただし、「東方神起」は、メンバーのユンホが2015年7月に韓国軍に、チャンミンが2015年11月に義務警察に入隊しましたが、ユンホが2017年4月、チャンミンが2017年8月におのおの除隊しました。エイベックスは「東方神起」の日本におけるライブ興業権とレコード化権を持っており、2017年11月から日本でのライブを再開しました。札幌ドームを皮切りに、2017年11月から2018年1月まで17公演、50万~60万人を動員する見込みです。ファンの多くが離れていないもようです。, 「東方神起」は今期は下期からの活動でしたが、来期2019年3月期はフル活動が可能になります。年間100万人以上の動員が可能と思われます。新曲も期待できます。, 「東方神起」と入れ替わりという形で、「BIGBANG」も兵役入りする予定です。2017年にメンバーのTOPが入隊して、2018年には残りの4人も入隊する予定です。「BIGBANG」は今期のライブ動員数が約100万人になると思われますが(D-Lite、G-DRAGONのソロ公演とファンイベントを含む)、この穴を東方神起が埋めることになりそうです。, また、2018年9月に引退することになった「安室奈美恵」のベストアルバム「Finally」(2017年11月発売)は現在までに200万枚以上売り上げています。引退するまでに時間があるため、来期もベストアルバムなどの企画が期待できます。, 「東方神起」のライブ動員力が大きいと思われること、今期だけでなく来期も「安室奈美恵」関連のアルバムなどが期待できることから、今期は増益転換が予想され、来期も引き続き増益が予想されます。株価は6~12カ月の期間で1,800~2,000円のレンジへの上昇が期待されます。, アミューズも減益が続いています。営業利益は2016年3月期59億8,300万円から2017年3月期53億6,100万円になり、2018年3月期会社予想は44億円です。これは、収益源であるアーティストマネージメント事業の中のイベント収入(主にライブ収入)が、「福山雅治」「サザンオールスターズ」「桑田佳祐」などの主力アーティストのライブ回数減少で減ったことによります。「ONE OK ROCK」「BABYMETAL」など成長中の若手アーティストでは補えませんでした。また、プレイスマネージメント事業(施設事業)での東京ワンピースタワーの不振も減益要因です。, ただし、来期は増益が期待できそうです。「福山雅治」は前期、今期はドラマ、映画の比重が大きかったですが、来期は音楽活動を増やす可能性があります。「サザンオールスターズ」は2018年6月に結成40周年を迎えるため、記念ツアーなどが期待できます。「SEKAI NO OWARI」「星野源」にも期待できます。, 投資妙味を感じます。株価は6~12カ月の期間で4,000円を目指す展開も予想されます。, JVCケンウッドの音楽部門、ビクターエンタテインメント(正式社名はJVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)は日本ビクターの音楽部門として戦前に生まれた、日本の音楽産業の源流の一つです。日本での音楽ソフト売上高順位は5位(7.1%、2016年)です。, 所属アーティストの特徴は、まず大物が「サザンオールスターズ」「桑田佳祐」「SMAP」(2016年12月に解散した)であり、これらのアーティストがアルバムを発売したときには、エンタテインメント事業が含まれる「メディアサービス分野」の業績が拡大する傾向があります。, 第2の特徴は、若手、ベテランアーティストの層が厚いことです。若手では「家入レオ」「サカナクション」「KEYTALK」「キュウソネコカミ」「竹原ピストル」など、ベテランでは「星野源」「斉藤和義」「荻野目洋子」などです。いずれも、熱心なファンを抱えているアーティストであり、長期間の活動が期待できるアーティストが多いです。, また、ビジュアル系ではこの分野の老舗である「Plastic Tree」が所属しています。熱狂的なファンがいることで知られたバンドです。リーダーの有村竜太朗氏のソロ活動(ビクターとは別に活動)で、マルチタレントの「オナン・スペルマーメイド」とコラボしていることがファンの間で話題になっています。, 第3の特徴は、アニメソングに注力していることです。2017年に大ヒットしたアニメ「けものフレンズ」の音楽制作にビクターが関わっており、「けものフレンズ」のアニメソングのCDはビクターから発売されています。また、アニメ「マクロスΔ」のアニメ内ユニット「ワルキューレ」(実際に声優さんがユニットを組んで活動している)もビクター所属で高い人気を得ています。アニメソングは音楽部門の業績に寄与しています。, 問題もあり、当社は所属アーティストの大半からレコード化権のみを得ており、ライブ興業権はほとんどありません。このため、収益の厚みが乏しいことが問題点です。, 全社業績を見ると、カーナビやドライブレコーダを販売しているオートモーティブ分野が回復しています。大手自動車部品メーカー向けカーナビの受注が好調です。海外向け無線機器を手掛けるパブリックサービス分野は不振ですが、オートモーティブ分野の寄与で今期は増益が予想されます。, なお、メディアサービス分野に入るエンタテインメント事業の営業利益(非開示)は今期推定5億~10億円です。前期にSMAPのベストアルバムや旧譜売上が増加したため、今期はその反動が見込まれます。エンタテインメント事業(ビクターエンタテインメント)は安定収益を稼ぐ事業という位置付けと思われます。, 当社のようなカーナビメーカーについては、コネクテッドカー(自動車と外部を無線で接続して、各種の情報を入手したり自動車の情報を送ったりする)の窓口としてカーナビ技術が重要になること、自動運転の中での情報系システム(車内外の情報をコックピットに表示する)もカーナビの技術を使うこと、カーナビメーカーは、完成車メーカー、大手自動車部品メーカーとの直納口座を持っていることが注目されています。同業他社では、クラリオンが2006年に日立製作所の傘下に入り、2017年にはアルパインが親会社のアルプス電気と経営統合することを決め、富士通テンがデンソーグループに入りました。JVCケンウッドが今もっている経営資産を今後どう使うか、音楽事業と共に注目したいと思います。, 本レポートに掲載した銘柄:ソニー(6758)、エイベックス(7860)、アミューズ(4301)、JVCケンウッド(6632), 本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。 詳細こちら >>, 配信:記事配信時 随時facebookおよびTwitterには一部配信しない記事もあります, 本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。, ・日本の音楽産業はライブ会場不足のため2016年に一旦足踏みしたが、2017年から再び成長へ, 出所:日本レコード協会「The Record 2017年6月号」(元出所はIFPI「Global Music Report 2017」)より楽天証券作成, 株価:5,449円(2018/1/18)、発行済み株数:1,263,557千株、時価総額:6,885,122百万円(2018/1/18), 株価:1,543円(2018/1/18)、発行済み株数:42,984千株、時価総額:66,324百万円(2018/1/18), 株価:3,320円(2018/1/18)、発行済み株数:17,271千株、時価総額:57,340百万円(2018/1/18), 株価:394円(2018/1/18)、発行済み株数:17,271千株、時価総額:54,745百万円(2018/1/18). 日本では、ミュージカルを楽しんでいるのは一部のミュージカル好きな人たち。大多数の人にとってミュージカルと言えば、ブロードウェイのミュージカルを映画化したものではないでしょうか? ニューヨークやロンドンなど、都心部にいくつも劇場があり、 『仕事帰りに気軽に劇場に足を運ぶ』 という楽しみ方が日本で浸透しないのはなぜでしょう? 2019年9月14日、渋谷ヒカリエで「bit valley 2019」が開催されました。“モノづくりは、新たな領域へ”をテーマに、クリエイティブ・ビジネスに関わるすべての人々に向けて、テクノロジー・発想方法・働き方など多様な切り口でトークセッションが行われた本イベント。 Kpopを少しご存知の方は「カムバックいつかな〜?」とか「もうすぐカムバ!」なんて言葉を聞いたことがあると思います。 初めは「カムバック、カムバって何? アメリカの方が日本よりも 音楽療法が病院などで 取り入れられるケースが多い事実あります。 日本もアメリカも認定資格という 共通点はあるのですが、 1つ違いがあるんです。 【アメリカで有名なのは … 音楽療法士は、近年、日本国内で注目を集めるようになってきた職業のひとつですが、海外でも医療や福祉などの現場で音楽療法は盛んに行われています。 とくにアメリカの音楽療法は有名です。 そんなライブですが日本のライブとアメリカなど他の国のライブとは違っているところもあります。, 国によって言葉や文化の違いがあるように人前で演奏するライブについても国によって違いがあるようです。, 今回は、日本とアメリカのライブの違いを知っているかぎり紹介していきたいと思います。, 日本ではよく聞くライブハウスという言葉ですがアメリカなどではライブハウスというお店があまり一般的ではないようです。, アメリカなどでは、バーやカフェなどに演奏できる舞台がついているお店が多いと思います。, また設備に関して日本のライブハウスのほうが機材や防音設備などが整っていると思います。, 日本でライブハウスでライブをやろうとすると出演するバンドにはチケットのノルマが発生します。, 日本は、土地が狭く建物も隙間なく埋め尽くされているのでライブハウスが地下に作られていたり防音設備もしっかりしています。, 防音設備や機材をしっかり整えるということはそれだけライブハウスを経営するためには多額の資金が維持費が必要になってきます。, ところがアメリカでは土地が広く防音設備をあまり考える必要がないのでバーやカフェなどの飲食の売り上げだけでも十分運営できるのでバンドに対してチケットのノルマがないわけです。, 日本だとライブハウスを運営するだけで設備投資や維持費がとてもかかるのでチケットのノルマを作らないとお店側が経営できないというわけです。, 日本だとライブを見にライブハウスにいけば必ずといっていいほどワンドリンク制がありますがアメリカや他の国ではこのワンドリンク制がないところが多いと思います。, アメリカではワンドリンク制がないですがドリンクコーナーなどがあるので飲みたい人は飲めばいいし飲みたくなければ飲まなくて良くなっています。, 入場のときに年齢を確認されることがあるので未成年については飲めないようになっています。, 日本だと飲みながらライブを見るというのが一般的ですがアメリカだと違うということですね。, 会場によっても変わってきますがそれほど大きくない規模のライブであればお手頃価格でライブを鑑賞することができます。, 日本でももっとライブハウスに行きやすくなる環境にしていけば幅広い年齢層が音楽を楽しめるものになるのではないかなと思います。, 日本は演奏するだけでもけっこうお金がかかりますが海外だとお金をあまりかけなくても音楽活動をすることができます。, 演奏からギターやベースなどの楽器に関すること、フリーランスの仕事、そしてリアルなお金の話など役立つ情報を紹介していきます。. 音楽好きの人であればライブやコンサートに行くという人は多いと思います。 日本でもさまざまなところでライブが開催されています。 そんなライブですが日本のライブとアメリカなど他の国のライブとは … 日本ではitエンジニア不足が続き、給与も比較的高い方ではありますが、それでもアメリカと比較してしまうとまだまだ差があります。年収の格差にはどのような理由があるのでしょうか。 アメリカの経済誌『フォーブス』は毎年、収入が多かったミュージシャンのランキングを発表している。ビヨンセ、ドレイク、ジャスティン・ビーバーなど世界を代表するトップスター達が並ぶこのランキング。そうそうたる面々を抑えて2017年の1位になった 以前からアメリカの音楽業界では、一握りのスーパースターが収入を独占していると言われていましたが、コンサルティング会社の調査によるとその格差は想像を超えるものだったようです。そういえば、日本でよく目にしたり耳に入ってきたりする音楽は、限られて… 日本と海外のミックス、違いがありますが皆さんがお好きなのはどちらですか? 皆さんも自分の曲でそれぞれ試してみてください。 また、筆者は音楽関連の講座動画をYouTubeでたくさん公開しているので、よかったらチャンネル登録お願いします! 日本の音楽産業は規模としては大きいものの、上場企業が少なく、株式市場ではあまり目立たない存在です。ただし、いつの時代でも注目されるアーティストとそれをサポートするレコード会社、芸能プロダクションは存在しており、その意味では、安定成長が期待できる産業です。 まず、日本の音楽産業の最近の動きを見て行きたいと思います。2016年の日本の音楽産業の規模(ここでは、音楽ソフト生産高=オーディオレコードと音楽ビデオの合計、音楽配信売上高、コンサート・ライブ売上高の合計を音 … 日本のコンビニって、ちょっとした買い物をする時に近くにあってとても便利ですよね。ところがアメリカでは、店名は同じでもコンビニのタイプが全然違う事、ご存知でしたか?今回は、日本とは少し違ったアメリカのコンビニ事情をご紹介していきます! 日本人の建設作業員が7人で5時間程度かかる作業でも、アメリカの建設作業員なら4人で3時間程度でできてしまうこともあるくらいです。 日本も見習うべき、先を歩むアメリカの建設業界. アメリカの大学で「エンターテインメント業界での文化の衝突」とうお題でグループでプレゼンすることになりました。(例:フランスとアメリカの映画の違いなど)メンバーがみんな音楽をやっているので日本とアメリカの音楽の違いをやりた Copyright© 1999-2021 Rakuten Securities, Inc. All Rights Reserved. 国が違えば文化が異なるという言葉のとおり、アメリカの文化や習慣は日本と異なる点が数多くあります。この記事では、アメリカの文化や習慣についてご紹介していきます。アメリカ留学や旅行を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。 ●失敗1:高配当利回り7%超えの超高配当銘柄を購入したが、いつのまにか株価が下落!●失敗2:黒字でもうかっているはずな…, ●[0]そもそも配当とは?●[1]高配当銘柄とは?●[2]高配当銘柄の魅力とは?●[3]高配当銘柄の探し方-日本株編●…, ●2021年、中国は台湾に侵攻するか?●日本経済を支える中国●「台湾侵攻」は中国のデメリットになる●中…, ●ジャンル横断騰落率ランキング●“脱炭素”は、まだ黎明期。2021年にようやく本格的な議論が始まる●金…, ●年末の日経平均大幅高につながった3つの要因●日経平均の過熱感は、やや低下●昨年11~12月の日経平均…, ●10万円で買える金(ゴールド銘柄)20!●2021年、金は史上最高値を更新できると予測!●金(ゴール…, 毎週金曜日夕方掲載。楽天証券経済研究所チーフアナリスト 今中能夫の、今週1週間の国内株式市場の情報がつまった週刊レポートです。注目セクターと投資テー…, 特集:2021年テクノロジー株投資の5大テーマ(半導体、ゲーム、エンタテインメント、通信、そしてインターネット), 楽天証券株式会社/金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第195号、商品先物取引業者. 【主要国の2017年の音楽市場】 アメリカ:86億2000万ドル(約9064億円、前年比16.5%増) 日本:2893億円(前年比3.0%減) アメリカでは建設業を取り巻く環境が日本とは大きく異なります。 音楽療法という言葉を聞いたことがありますか? まだまだ日本ではあまり馴染みがない言葉かもしれません。 音楽療法士という資格もありますが国家資... 下積みをしてこられたバンドとアーティスト 今売れているバンドやアーティストの大半は、今まで売れるまでの期間にコツコツと下積み時代を通過してき... 新しい年の自分自身の目標を決める こんにちは。 平成が終わり新しい令和の時代が始まりましたね。 みなさんによって平成の時代は、どんな年だった... ラテン音楽は好きですか? ラテンといってもさまざまなリズムがあります。 思わず体でリズムを取りたくなることもあるくらいです。 ラテン音楽とは... ギターやベース、ピアノなどの楽器を買い取ってもらい新しく楽器を買い替えたいと思っている人や押し入れにしまっている使わなくなった楽器を売りたい... いまや星の数だけバンドの数もありますね。 僕も高校時代から社会人になるまでたくさんのバンドを経験しました。 バンドによっても個性や音楽性も違... 【厳選】エレキギター初心者のギタリストのための入門書の選び方とおすすめしたい練習本. 日本と韓国における音楽業界の5つの違いとは? ①カムバック. JavaScriptが無効の為、一部のコンテンツをご利用いただけません。JavaScriptの設定を有効にしてからご利用いただきますようお願いいたします。(設定方法), ソニー(6758)、エイベックス(7860)、アミューズ(4301)、JVCケンウッド(6632), 日本の音楽産業は規模としては大きいものの、上場企業が少なく、株式市場ではあまり目立たない存在です。ただし、いつの時代でも注目されるアーティストとそれをサポートするレコード会社、芸能プロダクションは存在しており、その意味では、安定成長が期待できる産業です。, まず、日本の音楽産業の最近の動きを見て行きたいと思います。2016年の日本の音楽産業の規模(ここでは、音楽ソフト生産高=オーディオレコードと音楽ビデオの合計、音楽配信売上高、コンサート・ライブ売上高の合計を音楽産業の規模としました)は、前年比1.9%減の6,086億円となりました。日本の音楽産業はライブブームを背景に2010年以降持続的に成長してきましたが、2016年は一旦足踏みした形になりました。, ただし、この足踏みの要因は、ライブ会場不足によるものであり、音楽産業の成長にかげりが出てきたわけではありません。2016年の前半に大阪城ホール、横浜アリーナ、さいたまスーパーアリーナの3つの大型施設が改修のために一時閉鎖となりました。コンサートプロモーターズ協会によれば、このマイナス影響は116公演、動員数131万2,400人、市場規模100億3,430万円と比較的大きなものになりました。この他にも改修や閉館があったことが影響しました。, ただし、2017年1-6月には上記の大型施設の改修の影響はなくなり、ライブ市場は再び成長しています。2016年もライブ公演数、動員数は減少しておらず、大小問わずライブの人気は高い状態にあると思われます。, また、音楽ソフト生産高は緩やかな減少が続いていますが、一方で、音楽配信売上高が2013年を底にして着実に増加しています。サブスクリプション(アップルミュージック、AWAなどの音楽ストリーミングサービス)の増加が寄与しています。海外では、音楽CDの購入は少数派で、サブスクリプションが音楽の聴き方として一般的になっています。日本でも、アップルミュージック、グーグルプレイミュージック、LINEミュージック、AWAなどのサブスクリプションに加えて、世界最大手のスポティファイが2016年9月に日本でサービスを開始しました。サブスクリプションに消極的なアーティスト、レコード会社、芸能プロダクションもあるため、邦楽の楽曲はまだ限定的ですが、ユーザーは増えているもようです。, 今後もライブとサブスクリプションが牽引し、日本の音楽産業は安定成長が続くと思われます。, グラフ5は世界の音楽市場の動きを見たもの、グラフ6は世界最大のライブプロモーターであるアメリカのライブ・ネイション社の売上高の推移です。日本でも世界でも音楽産業の牽引役はライブと音楽配信(サブスクリプション)です。, 日本と世界の音楽産業の大きな違いは、音楽CDの音楽売上高に占める比率です。表1を見ると、音楽売上高に占めるパッケージ(音楽CDなど)売上の比率は、アメリカ18%、イギリス32%、ドイツ52%と多くの国で半分以下になっているのに対して、日本は73%とパッケージ販売が音楽の主流になっています。これに対してアメリカでは音楽配信が70%と主流であり、欧州その他の国々も音楽配信の比率が高くなっています。, 日本で今も音楽CDが売れ続けている背景には、アイドルグループの音楽CDが良く売れるという事情があります。他国にもアイドル文化はありますが、多くの場合10~20代の男女の文化です。これに対して、日本ではアイドルファンの年齢層が1桁代から高齢者まで幅広く、男女ともに熱心なファンが数多くいます。アイドルグループのCDには、特典DVD(ミュージックビデオ、メイキングビデオなどが入っている)や、(初回限定盤に)握手会、ミニライブの参加券が入っている場合があり、これが音楽CDを買う一つの魅力になっています。単に音楽を聴くだけでなく、見て楽しむ、参加して楽しむことがCDを買う大きな魅力になっているのです。, 特に、AKBグループ(「AKB48」「SKE48」「NMB48」など)や坂道シリーズ(「乃木坂46」「欅坂46」)では、握手会やミニライブなどのイベントへの参加がCD購入の重要なインセンティブになっていると考えられます。また、「AKB48」の場合、「選抜総選挙」の投票券もCD(シングル)に同梱されています。そのため、同じシングルを数枚から数十枚以上購入するファンもおり、これが音楽CDの購入枚数を底上げしていると思われます。, このような、日本のアイドルグループの音楽CDの仕組みに対しては、さまざまな批判もありますが、握手会やミニライブへの参加によって非常に熱心なファンが数多く生まれているのも事実であり、日本の音楽市場の重要な特色になっています。, また、握手会やミニライブによって、グッズ類も数多く売れます。これもレコード会社や芸能プロダクションにとって重要な収入源になっています。, 握手会は動員数でも大きな存在になっています。コンサートプロモーター協会によるライブ動員数のジャンル別内訳の「その他」の中に、握手会、トークイベントなどが含まれています。この部分の変化を表したものが表2、グラフ7です。ライブ動員数の「その他」が2016年に616万人になっています。この全てが握手会ではありませんが、重要な位置付けになっていると思われます。, 日本の音楽市場の中でのソニーの影響力は非常に大きいものがあります。音楽ソフトの売上高だけを見ると、エイベックスがトップで2位がソニーになりますが、ソニーは音楽ソフトとともに、アーティスト・マネジメント、ライブハウス経営、アニメ、スマホゲームなど重層的な音楽ビジネスを展開しており、かつ、世界展開しています。ちなみに、世界の音楽会社の中でグローバル展開しているのは、ユニバーサル・ミュージック・グループ(フランスのVivendi子会社)、ソニー・ミュージックエンタテインメント、(前2社に比べて規模は小さいですが)ワーナー・ミュージック・グループの3社のみです。ユニバーサルとソニーが事実上世界の音楽市場を2分しているとも言えます。日本では、世界を目指すミュージシャンはソニーとの契約を希望する傾向があります。, 今のソニー音楽部門で収益面で目立つのは音楽よりもスマホゲームの「Fate/Grand Order」です(表3の「映像メディア・プラットフォーム」に含まれる)。2015年7月の配信開始以来、本来は安定成長部門だった音楽部門を大きく成長させてきました。2017年8月配信開始の第2弾「マギアレコード」はまだこれからですが、堅調にファンを増やしているもようです。, また、ソニー音楽部門全体を見ると、ストリーミング(サブスクリプション)が急増しており、重要な収益源になっています。ストリーミングが牽引して、音楽制作事業が2018年3月期1Qから増収に転じました。音楽出版(著作権収入など)も増収になっていますが、映画、ドラマだけでなく、フェイスブックのようなSNS上でユーザーが楽曲を使ったときのライセンス収入が期待できるようになりました(ソニーの楽曲管理を行っているソニー/ATVは2018年1月にフェイスブックとライセンス契約を結んだと発表)。このように、音楽部門の成長は、中長期で見るとスマホゲームだけに依存し続けるわけではなさそうです。, もともとソニーは国内外で数多くの有力アーティストと契約していますが、日本の音楽市場で重要な「アイドル」の中でも目立つアーティストが出てきました。「乃木坂46」「欅坂46」です。いずれもレコード化権をソニー・ミュージックエンタテインメントが持ち、アーティスト・マネジメントは、ソニー・ミュージックと「乃木坂46」「欅坂46」の総合プロデューサーである秋元康氏の事務所との共同マネジメントです。, ここでは「乃木坂46」を取り上げます。「乃木坂46」は2011年8月に結成され、2012年2月にCDデビューしました。2018年1月現在で44名が在籍しています。ソニーと「AKB48」生みの親である秋元康氏の共同マネジメントだけに、デビュー当時から話題性が大きく、CD売上、ライブ動員数は年を追って増加しています。特に、2016年、2017年とシングル販売枚数が増加し、2017年発売のシングル(「インフルエンサー」「逃げ水」「いつかできるから今日できる」)は各作品とも累計100万枚以上を販売しています(販売本数はオリコンランキングによる。同一作品の大量購入を補正した後の数字)。ライブ動員数も、2016年8月の「真夏の全国ツアー2016乃木坂46 4th YEAR BIRTHDAY LIVE」(明治神宮野球場)、2017年2月の「5th YEAR BIRTHDAY LIVE」(さいたまスーパーアリーナ)はおのおの3日間で推定10万人以上を動員、2017年11月の「真夏の全国ツアー2017Final!」(東京ドーム)は2日間で約11万人を動員するなど大型化しています。, 「乃木坂46」関連の売上高も大きいと思われますが、ソニーにとっての採算や利益寄与は他の大型アーティストに比べて良くないもようです。これは秋元康氏との共同マネジメントになっているため、同氏側に取り分が発生するためです。ただし、ソニーにとっては「乃木坂46」が2017年のレコード大賞を受賞し、女性アイドルとしては名実共に日本のトップアイドルになったことで、有形無形の利益を獲得することができると思われます。, 1つは、CD販売枚数やライブ興業収入の大きさからの収入ですが、それと共に大きいのが、「乃木坂46」クラスの大型グループの育成、運営ノウハウを得たことです(アイドルグループの育成と運営は通常のアーティストよりも難しい)。実は上場している音楽関連の会社でアイドルが得意な会社はソニーだけです。将来自前の大型アイドルグループを作る機会があれば、その土台にもなると思われます。また、若い才能を獲得する際にも、日本のトップアイドルを擁していることは大きなポイントになると思われます。, このほか、日本では西野カナ、宇多田ヒカルなど有力アーティストを抱えています。今後に期待したいと思います。, 表6はソニー全社のセグメント別営業利益の見通しです。今期2018年3月期は会社予想では営業利益6,300億円ですが、2017年クリスマス商戦でPS4ソフトが好調だったこと、「Fate/Grand Order」の課金売上高も高水準と予想されることから、上方修正が予想されます。, また、このままゲーム以外の各部門が伸びることで、営業利益は2019年3月期7,300億円、2020年3月期8,000億円に拡大すると予想されます。ゲーム部門が2018年3月期から2019年3月期にかけてピークアウトすると予想されるため、高い利益成長は期待できませんが、高水準安定成長が予想されます。 日本とアメリカの薬剤師、そしてテクニシャンを比べてみていかがでしょうか。大きな違いとして、米国にはアシスト役のテクニシャンがいて、その上位職が薬剤師であるという点。 日本の音楽を世界に届ける第一歩は、まずライブから踏み出すことが重要. その内容は「とても参考になった」という単純に嬉しい反応、「さらに詳しい話を聞きたい」という海外アーティストや音楽ライセンス業務に就いているプロからの質問&リクエストの二つに分かれるのですが、最近アメリカ人から頂いた要望の中に「私はこのブログでかなり理解できたのだけど、言葉の問題があって、この内容を日本人の仕事仲間に伝えるのに苦労している。仕事相手の日本人の彼のために、もし出来たらいつかこの記事の日本語版を作ってもらえないか?」というものがありました。 音 … グラフはミュージック・ビジネス・ワールドワイドの作成によるもの。上が2018年、下が2017年。 昨日(2月28日)、アメリカ・レコード協会が2018年の業界売り上げを発表した。 カタログ数など国内レコード産業の概要を網羅した「日本のレコード産業」を毎年発表しています。 今年4月に発表された2017年版では、3年ぶりに増加となった2015年度国内音楽総売上3015億円からわずかに減少し、16年度は2985億円となりました。内訳では、音楽ソフト生産金額は前年比3%減で2457億円、有料音楽配信売上は前年比12%増の529億円となりました。 「日本の音楽は衰退した」 「cdが売れなくなった」 そんな話を、誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。 世界的にcdが売れなくなったというのは事実としてデータにも現れていますが、果たしてこれは音楽産業の衰退と直結しているのでしょうか?. いや〜日本の音楽業界とかね。ホント秋本康だから。と、こんな事いうと音楽好きな方が、激おこな訳ですが。「音楽はrockなんだよ! 生き方そのものなんだよっ!!」的な。自分も音楽好きなんですよ〜主に洋楽なので、日本の音楽ではないですが。 東京国際ミュージックマーケット(timm)を経済産業省と共催する音楽産業・文化振興財団(promic)は、業界を代表する音楽関連団体、レコード会社、音楽出版社、放送局などの賛助会員で構成されています。 こんにちは。倉内です。「日本のit業界って世界(特にアメリカ)と比べて駄目だよね」という話はたびたび話題になりますが、アメリカと言ってもgafaだけが取り上げられるとか、日本のit業界はsier(受託開発中心)と自社開発でだいぶ性質が違うとかもあり、比較するのは難しいですよね。 国境を超える日本の音楽。 海外で再生された日本人アーティスト『Hits from Japan』2018人気楽曲ランキング50 Ranking | 2018.12.27 音楽で生計を立てている人たちの例を紹介し、色々な方法がある事を知ってもらう。(アーティスト、コマーシャル、プロデュース、映画予告映画、ミュージックライブラリー、etc) 日本とアメリカの音楽業界の仕組みの違いを知ってもらう。 ↓ 日本の薬剤師とアメリカの薬剤師の差とは. 最近音楽業界について興味がでてきて、色々調べているのですが結構日米によって違いが存在するので、簡単にまとめてみました。. Gillian Welchという最近のアーティストがいます。 彼女は白人の女性アーティストでカントリーやブルーグラスを演奏していますが、2000年以降はその静かな人気をさらに伸ばしながらも、小さなレーベルを離れず、地に足の付いた活動を続けている実力派です。 ところが、そんな彼女の音楽的出発点が、カントリーやブルーグラスの発祥地とされる、合衆国東部のアパラチア地域でなく、カルフォルニアだったという理由だけで、作品に反発を示す一部批評家たちが存在しました。 「アメリカって今時そ …